東京都内マンションS管理組合様
よくネットで見かける“こんなひどい管理会社は見直すべき”“管理費はこんなに安くなる”的な煽り文句。輪番制で理事が回ってくるまでは気にも留めていませんでした。しかし実際に理事、しかも理事長になって組合運営に関わるようになりまして、いろいろな問題が次々と明るみに…。
当初は“今期はこれまでなかった防災マニュアルくらい手をつけてみようかな”などと考えていたのですが、このマニュアルを作成する段階で、緊急時の消防設備などの挙動を管理会社が全く把握していなかった事が判明。警備会社も実際に出動するのは緊急連絡先に記載のない全くの別会社であることも発覚。
消費増税に伴い修繕積立額の見直しを検討しますと、そもそもその元になる分譲当時の長期修繕計画の試算が甘く、計上されるべき項目も複数抜け落ちていて、極めて過小に見積もられていたことが判明。長期修繕計画の見直しを求めると高額な見直し費用を別途請求される始末。
月次報告書というものが存在せず、三ヶ月に一度の収支報告は、毎回細目が勝手に修正されているにも関わらず、合計の辻褄は合っているという不思議な状態。組合の預金口座の残高との不一致も見られ、調査をお願いするも回答は四ヶ月後。
築三年で共用部に発生した漏水については、区分所有者からの度重なる修繕要求にも関わらず一年以上放置され、漏水範囲が拡大するに任せたのち、ようやく施工会社(管理会社の親会社)により修繕工事が行われたのですが、これが極めて杜撰なものであった上、監理すべき管理会社が監督を怠った結果、修繕箇所周囲への汚損まで引き起こす結果に。
最初のうちこそ、管理会社ってそういうものなのかなぁ、といった認識でしたが、あまりにいろいろな事が起こりまして、その対応に忙殺されるようになり、ただでさえ少ない休日や夜中の寝る時間まで削らなければならなくなり、なんでこんなに大変なんだろう…と思うこともしばしば。そう、ほかでもなくウチのマンションが“ひどい管理会社”だったのです。
不幸中の幸いだったのは、こうした状況がわかっていくなかで理事会の意識や結束も高まり、また発生した問題などについて複数回行ったアンケートにより、区分所有者の細やかなニーズを把握してゆき、その結果を逐一フィードバックすることによって、管理体制の見直しへの機運を高めていけたことが挙げられます。
ただ、管理会社変更ともなりますと、複数の管理会社に見積りをお願いしたり、プレゼンテーションや臨時総会をしなければならないため、それにまつわる労力や時間的にもハードルが高く、当初は現行の管理会社に業務の改善を求めていく方針でした。ただマンション管理の素人である我々は、その前提となる“モノサシ”を持ちあわせていないため、一度プロの意見を伺ってみようとお声をおかけしたのがプロットライフさんでした。
もっとも最初からプロットライフさんにお声をおかけしたのではなく、最初は現状の困っている点を箇条書きにして、復数のマンション管理士事務所へメールなどで送りました。いろいろな返信がきましたが、いずれも“管理費を大幅に削減できます”という観点からの提案が殆どで、内容もほぼほぼ定型文でした。しかしプロットライフさんからは“まずはお会いしてお話しましょう”とのお電話がその日にうちにありまして、事務所に伺いましたところ、現状の問題点の洗い出しに始まり、管理委託費の相場や、業務内容の改善要望の出し方など、様々なご提案を頂きました。なかでも“半年あれば管理会社は変えられます!”とのお話が印象的でした。
その後もメールなどでいろいろご相談させていただきながら管理会社と折衝を続けた結果、現行の管理会社が相場に比しても極めて高額な管理委託費を設定しながら、委託契約の内容が、本来の管理委託契約のものと異なる点も見つかり、これはもう管理会社を変更すべき段階であると、理事会内での総意も固まりました。
その事実を伝えると、プロットライフさんは、直ちに管理委託契約の仕様書策定にとりかかってくださいました。しかも現行と同一内容のものと、アンケート結果を元に業務内容を充実させたものの二種類を作って頂き、復数の管理会社への送付、返信された見積もり内容のとりまとめ、詳細見積もり確定のための現地調査会の実施など、矢継ぎ早に動いて頂きました。理事会側もマンション内の設備への習熟度合いや、当マンションの特色の合わせた提案があるかどうかなど、多岐に渡る技術評価項目を作成し、最終的に絞られた三社に対し回答を要請。これらの結果と詳細見積もりを踏まえ、区分所有者へのプレゼンテーションを開催したのが、初回相談をしてから二ヶ月後のことでした。
実際には見積り額が極めて僅差(数百円単位の差)であったため、プレゼンテーションと技術評価での最終選考という形になりました。そして、ここに至るまでの過程をプロットライフさんに仕切って頂きましたので、理事長含め理事全員の連絡先などを先方の知られること無く進行できたため、最大限に競争原理を働かせた見積額を実現できたうえ、管理会社との癒着の可能性を予め排除することができ、透明性も確保出来ました。
議案書などの配布書類などを事前に作成して頂きましたおかげで、その翌月には臨時総会を開催することができ、管理会社の変更を決議。プロットライフさんとの顧問契約も決議でき、以降はその二ヶ月後に迫った実際の引き継ぎに向け、細かい段取りを進めて頂きました。引き継ぎに際しても、現行の管理会社の管理体制の不備がいろいろと明らかになりましたが、それはさておき、本年6月1日、新管理会社による管理へ無事移行することができました。
プロットライフさんと最初にお話させて頂いてからわずか半年で、当管理組合は200万円以上の管理委託費削減と、あらゆる面で向上した管理業務を享受することができました。本当にありがとうございました。